映画「教誨師」 - あいの日々徒然

2019年5月27日

映画「教誨師」

5月20日(月)、映画「教誨師」をレンタルDVDで見ました。

監督:佐向大
脚本:佐向大
エグゼクティブプロデューサー:大杉漣
       狩野洋平
       押田興将
キャスト
大杉漣:佐伯
玉置玲央:高宮
烏丸せつこ:野口
五頭岳夫:進藤
小川登:小川
古舘寛治:鈴木
光石研:吉田
2018年2月に急逝した大杉漣さん最後の主演作
初プロデュース作で、
6人の死刑囚と対話する教誨師を描いた人間ドラマ。
教誨師
主役は、プロテスタント牧師の佐伯保(大杉漣)。
彼は教誨師として月に2回拘置所を訪れ、
一癖も二癖もある死刑囚と面会する。
無言を貫き、佐伯の問いにも
一切応えようとしない鈴木(古舘寛治)。
気のよいヤクザの組長、吉田(光石研)。
年老いたホームレス、進藤(五頭岳夫)。
よくしゃべる関西出身の中年女性、野口(烏丸せつこ)。
面会にも来ない我が子を
思い続ける気弱な小川(小川登)。
そして大量殺人者の若者、高宮(玉置玲央)。
佐伯は、彼らが自らの罪をしっかりと見つめ、
悔い改めることで残り少ない命、生を
充実したものにできるよう、そして心安らかに
死を迎えられるように親身になって彼らの話を聞き、
聖書の言葉を伝える。
しかしなかなか思い通りにはいかず、
意図せずして相手を怒らせてしまったり、
いつまで経っても心を開いてもらえなかったり、
苦難の日々が繰り返される。
それでも少しずつ死刑囚の心に変化が見られるものの、
高宮だけは常に社会に対する不満をぶちまけ、
佐伯に対しても一貫して攻撃的な態度をとり続ける。
死刑囚たちと真剣に向き合うことで、
長い間封印してきた過去に思いを馳せ、
自分の人生とも向き合うようになる佐伯。
そんな中、ついにある受刑者に死刑執行の命が下される。
教誨師とは、
刑務所や少年院等の矯正施設において、
被収容者の宗教上の希望に応じ、
所属する宗教・宗派の教義に基づいた宗教教誨活動
(宗教行事、礼拝、面接、講話等)を行う
民間の篤志の宗教家です。
平成29年末現在の矯正施設における教誨師の人数は
約2,000名であり、そのうち仏教系が約66パーセント、
キリスト教系が約14パーセント、神道系が約11パーセント、
諸教が約8パーセント。

坦々と進む映画です。
ドキュメンタリー映画のようでもあるが、
役者の演技のうまさから、フィクションであると思う。
なぜ大杉漣さんがこの映画を作ろうと思ったのかは分からないが、
人間の本質を描き出しているような気がする。
囚人ひとりひとりの人間性に引き込まれる。
考えさせられる映画でした。


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